不思議体験
2005年1月24日今日は不思議な体験をした。
題して「大都会ヒッチハイク」
なんか、冴えないタイトルだな(-_-)
+ + + + + + + + + +
某所。
そこは、都会か田舎か?と言えば、どちらかと言えば都会であろう。
オイラの基準&日本全体から見れば・・・と思う。
しかし、そこにはバスはなかなか来ない。
地域的に、クルマ通勤者が多いからなのか、一年中慢性的な渋滞だからなのか?
そして、これと言って駅も無い。
住宅や商業施設・工場や学校はあるのだが、公共交通機関が整備されておらず、徒歩の人には極めて不便な地域だ。
そんな土地にあるコンビニに、オイラは立ち寄った。
これと言って買い物がある訳ではないのだが、トイレを借りる為に入った。
なにも買わずに出るのは抵抗を覚えるのは、田舎者の性なのか「ピノ・いちご味」を買って外に出た。
その時、見知らぬ夫婦に声を掛けられた。
2人共、50歳前後だろうか?
しかし小綺麗な服装で、夫の方は人の良さそうな・妻の方は年齢の割に背が高く姿勢の良い美しい人だ。
夫はオイラに声を掛けた。
「C工業大学に行くにはどうしたら良いでしょう?」
その口調・また土地的に移動手段が徒歩である事は解った。
しかし、そこからC工業大学までは裕に20キロはある。
話が解らないので、地図を一緒に見て詳しく聞いてみるが、
郊外にあるC工業大学のグランドを指差している。
ここは一般の人が立ち入る様な場所ではないはずだ。
こちらから、どこに用があるのか尋ねてみた所、
大学自体に用がある訳ではなく、あくまでJR線に出たいので、
その道を尋ねる為の、目安としてC工業大学を目指そうと夫婦は考えたそうだ。
今は昼下がり。
コンビニに立ち寄る客は少なく、閑散としている。
駐車場にクルマは少なく、スクールバックを背にした中学生が学校の帰りに自転車で立ち寄る程度だ。
ガランとした寒い駐車場で、この夫婦の身の上話を聞く事になった。
+ + + + + + + + + +
この夫婦は、どうやら住む所を求めてやってきたらしい。
年度末に控える転勤に備え、その職場に通勤し易い住居を探す目的で、遠方からやってきたそうだ。
この不況の中、転勤の拒否などは出来ず、やむを得ず承諾したのであろう。
夫婦は、この土日の休みに有給を1日追加して、2泊3日のスケジュールでこちらに来たそうだ。
予めアポを取っておいた物件を実際に見て回り、宿はビジネスホテルでというパターンを3日間、繰り返す。
その間に事件は起きてしまった。
全てが入った鞄。
財布・携帯電話・保険証・名刺・各種カード。
これらを入れた鞄を盗まれてしまったそうだ。
置き引き。
本人も油断してしまった事を、心底後悔している様だった。
その言葉からも、随所に感じる事ができた。
まず夫婦は警察に行き、被害届を提出したそうだ。
届けは受理されたものの、根本的な解決に向けての糸口は全く見えてこないので、警察への相談は終わりにしたそうだ。
そして、各種カードや携帯電話のサービスを停止してもらい、早くも万策尽きてしまった様だ。
身を証明する物が無いので、お金の調達が出来ない。
携帯電話やお金が無いので、連絡の取り様が無い。
もちろん電車にも乗れない。
見知らぬ土地なので、知人や友人もいない。
このような八方ふさがりになってしまったそうだ。
+ + + + + + + + + + +
オイラは、とりあえずこの状況では、どうしようもないので、
一旦、この閑散とした場から、夫婦をクルマに乗せて移動する事にした。
夫婦の希望通り、JRの駅まで乗せて行く事を了解した。
その車中で、彼がオイラの職場に大きく関わっている、
大きな会社の営業職である事が解った。
また、「電話帳で電話番号を調べて、会社に連絡してどうにかしてもらったらどうか?」
と思ったのだが、
「こんな事になってしまった事を会社に知られたく無い。
また、自分は20年以上、まったく違う地域の場所で仕事をしていたので、
この辺りの支社には知り合いは居ない。」
と言うのだ。
たしかにその通りだ。
名刺等や社員証が無いのでは、知人でも居ない限り何一つ証明できないのだ。。。
+ + + + + + + + + +
そんな話をしてる内に、この地域では最も大きなJRの駅に着いた。
そこで夫婦を降ろし、彼等はオイラに深々と頭を下げ、
人混みの中に消えて行った。
そして取り敢えず徒歩で、来た所へ向かうと言うのだ。
+ + + + + + + + + +
オイラの行動は正しかったのか?
もっとゆっくり話す時間があれば、何らかの解決策を見出す事が出来たのでは無いか?
例えば夫婦の親しい人物の所に連絡を入れ、事情を説明しオイラの口座に帰り分の交通費を振り込んで貰い、それを渡す・・・
なんて事が出来たのではないだろうか?
今、考えれば色々な考えが浮かぶのだが、
あの時は、言う通りに乗せて行く、それしか出来なかった。
万が一、詐欺まがいの犯罪だという事も考えられる。
某パンクバンドが「いい奴ばかりじゃないけど 悪い奴ばかりでもない」
って唄ってる。
オイラの考えは「日本はいい奴ばっかりで 悪い事をしたから新聞に載る」
って考え。
基本的にィィ人の方が圧倒的に多いのだ。
新聞に毎日の様に悪い奴の事が書いてあるから、悪い奴ばかりと錯覚してしまうのだ。
だけど、オイラは何にも出来なかった・・・と思う。
クルマに見ず知らずの人を乗せるなんて、とんでもない!!
って考えも、極めて自然な事だと思う。
仮に交通費をオイラが貸したとする、1万円や2万円。
これくらいのお金なら、人生が狂ったりしないだろう。
しかし万が一、詐欺だとしたら・・・。
ぐるぐる考えが回って、結局まとまらない。
+ + + + + + + + + +
そして、この日本って国は
<お金><電話><身分証明書>が無くなったら、
地上でも漂流してしまう国なんだなと思った。
なんとかしてあげたかったな。
知恵と勇気が足りなかった(;_;)
題して「大都会ヒッチハイク」
なんか、冴えないタイトルだな(-_-)
+ + + + + + + + + +
某所。
そこは、都会か田舎か?と言えば、どちらかと言えば都会であろう。
オイラの基準&日本全体から見れば・・・と思う。
しかし、そこにはバスはなかなか来ない。
地域的に、クルマ通勤者が多いからなのか、一年中慢性的な渋滞だからなのか?
そして、これと言って駅も無い。
住宅や商業施設・工場や学校はあるのだが、公共交通機関が整備されておらず、徒歩の人には極めて不便な地域だ。
そんな土地にあるコンビニに、オイラは立ち寄った。
これと言って買い物がある訳ではないのだが、トイレを借りる為に入った。
なにも買わずに出るのは抵抗を覚えるのは、田舎者の性なのか「ピノ・いちご味」を買って外に出た。
その時、見知らぬ夫婦に声を掛けられた。
2人共、50歳前後だろうか?
しかし小綺麗な服装で、夫の方は人の良さそうな・妻の方は年齢の割に背が高く姿勢の良い美しい人だ。
夫はオイラに声を掛けた。
「C工業大学に行くにはどうしたら良いでしょう?」
その口調・また土地的に移動手段が徒歩である事は解った。
しかし、そこからC工業大学までは裕に20キロはある。
話が解らないので、地図を一緒に見て詳しく聞いてみるが、
郊外にあるC工業大学のグランドを指差している。
ここは一般の人が立ち入る様な場所ではないはずだ。
こちらから、どこに用があるのか尋ねてみた所、
大学自体に用がある訳ではなく、あくまでJR線に出たいので、
その道を尋ねる為の、目安としてC工業大学を目指そうと夫婦は考えたそうだ。
今は昼下がり。
コンビニに立ち寄る客は少なく、閑散としている。
駐車場にクルマは少なく、スクールバックを背にした中学生が学校の帰りに自転車で立ち寄る程度だ。
ガランとした寒い駐車場で、この夫婦の身の上話を聞く事になった。
+ + + + + + + + + +
この夫婦は、どうやら住む所を求めてやってきたらしい。
年度末に控える転勤に備え、その職場に通勤し易い住居を探す目的で、遠方からやってきたそうだ。
この不況の中、転勤の拒否などは出来ず、やむを得ず承諾したのであろう。
夫婦は、この土日の休みに有給を1日追加して、2泊3日のスケジュールでこちらに来たそうだ。
予めアポを取っておいた物件を実際に見て回り、宿はビジネスホテルでというパターンを3日間、繰り返す。
その間に事件は起きてしまった。
全てが入った鞄。
財布・携帯電話・保険証・名刺・各種カード。
これらを入れた鞄を盗まれてしまったそうだ。
置き引き。
本人も油断してしまった事を、心底後悔している様だった。
その言葉からも、随所に感じる事ができた。
まず夫婦は警察に行き、被害届を提出したそうだ。
届けは受理されたものの、根本的な解決に向けての糸口は全く見えてこないので、警察への相談は終わりにしたそうだ。
そして、各種カードや携帯電話のサービスを停止してもらい、早くも万策尽きてしまった様だ。
身を証明する物が無いので、お金の調達が出来ない。
携帯電話やお金が無いので、連絡の取り様が無い。
もちろん電車にも乗れない。
見知らぬ土地なので、知人や友人もいない。
このような八方ふさがりになってしまったそうだ。
+ + + + + + + + + + +
オイラは、とりあえずこの状況では、どうしようもないので、
一旦、この閑散とした場から、夫婦をクルマに乗せて移動する事にした。
夫婦の希望通り、JRの駅まで乗せて行く事を了解した。
その車中で、彼がオイラの職場に大きく関わっている、
大きな会社の営業職である事が解った。
また、「電話帳で電話番号を調べて、会社に連絡してどうにかしてもらったらどうか?」
と思ったのだが、
「こんな事になってしまった事を会社に知られたく無い。
また、自分は20年以上、まったく違う地域の場所で仕事をしていたので、
この辺りの支社には知り合いは居ない。」
と言うのだ。
たしかにその通りだ。
名刺等や社員証が無いのでは、知人でも居ない限り何一つ証明できないのだ。。。
+ + + + + + + + + +
そんな話をしてる内に、この地域では最も大きなJRの駅に着いた。
そこで夫婦を降ろし、彼等はオイラに深々と頭を下げ、
人混みの中に消えて行った。
そして取り敢えず徒歩で、来た所へ向かうと言うのだ。
+ + + + + + + + + +
オイラの行動は正しかったのか?
もっとゆっくり話す時間があれば、何らかの解決策を見出す事が出来たのでは無いか?
例えば夫婦の親しい人物の所に連絡を入れ、事情を説明しオイラの口座に帰り分の交通費を振り込んで貰い、それを渡す・・・
なんて事が出来たのではないだろうか?
今、考えれば色々な考えが浮かぶのだが、
あの時は、言う通りに乗せて行く、それしか出来なかった。
万が一、詐欺まがいの犯罪だという事も考えられる。
某パンクバンドが「いい奴ばかりじゃないけど 悪い奴ばかりでもない」
って唄ってる。
オイラの考えは「日本はいい奴ばっかりで 悪い事をしたから新聞に載る」
って考え。
基本的にィィ人の方が圧倒的に多いのだ。
新聞に毎日の様に悪い奴の事が書いてあるから、悪い奴ばかりと錯覚してしまうのだ。
だけど、オイラは何にも出来なかった・・・と思う。
クルマに見ず知らずの人を乗せるなんて、とんでもない!!
って考えも、極めて自然な事だと思う。
仮に交通費をオイラが貸したとする、1万円や2万円。
これくらいのお金なら、人生が狂ったりしないだろう。
しかし万が一、詐欺だとしたら・・・。
ぐるぐる考えが回って、結局まとまらない。
+ + + + + + + + + +
そして、この日本って国は
<お金><電話><身分証明書>が無くなったら、
地上でも漂流してしまう国なんだなと思った。
なんとかしてあげたかったな。
知恵と勇気が足りなかった(;_;)
コメント